旅行マーケティング事業部では、日本版DMOで求められる「データに基づく明確なコンセプトに基づいた戦略」策定をステークホルダーの皆様と協議するとともに、観光地経営においては、GSTC(世界持続可能観光協議会)や、JSTS-D(日本版持続可能な観光ガイドライン)の各基準に対応すべく社内外への舵取りを担っています。
この観光SDGs(サスティナブル・ツーリズム)の考え方であるトリプルボトムラインを意識したDMO運営は、 域内への来訪者を対象とした年2回のアンケートや、市民への「観光意識調査」結果でモニタリングし、 釜石観光推進協議会での合意形成により方向性を確認していきます。
「トリプルボトムライン」とは、経済的側面・社会的側面・環境的側面から構成される組織活動の評価の観点であり、 主に企業の社会的責任(CSR)に対する取り組みを評価するために用いられるフレームワークです。 旧来、企業の活動はボトムライン(=最終利益)だけで評価されていましたが、その概念を広げる枠組みだと言えます。
かまいしDMCは自社の黒字化に加え、地域の経済的・社会的・環境的なKPIについても目標を定めており、 その調整を行っているのが旅行マーケティング事業部です。
実務としては、観光プログラムの開発・運営も、本事業部の役割です。市内から新たな観光人材を発掘するための「Meetup kamaishi」の運営や、ワーケーション・企業研修向けのプログラム「震災から学ぶ組織づくり研修」「防災教育研修」「復興まちづくり研修」の開発・実施も当事業部が各事業部と連携して実施しています。 ラグビーワールドカップ開催時には、その前哨戦(PNC杯)において、人流調査を行い岩手県・釜石市のRWC推進室に提言も行いました。